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『電脳コイル』ナイト感想文

アップするかどうか迷ったんですけどアップしちゃいます。

Coilnight

メンツの豪華さにひかれて行ってきました。
場所は新宿歌舞伎町「ロフトプラスワン」
徳間書店主催のイベントです。
明言されてませんがカメラマンの方がバシバシ写真とってたんで、
ムックかアニメージュ本誌か、いずれにしろなんらかの形で
今日のイベントが世に出るんじゃないかと。
これを書くにあたって、イベントを書き出して見たはいいものの、
メモ頼りなんであれだけ錯綜してると、客観性を維持するのは難しいです。
所々言葉を足したりしてますし、伝言ゲームみたいなものとお考えください。
では、みっともない言い訳はこのくらいにして、気楽に読んでみてください。

○出演者が座るテーブルには、
磯さん、井上さん、平松さんのイラスト入りサイン色紙(3枚)と
デンスケ、オヤジ、サッチー(バルーン)のぬいぐるみがおいてあって
えらいファンシーなテーブルになってました。

○13枚の当日券に73名近く応募があった

○特別ドリンクあり 
電脳カクテル(黒)、電脳ジュース、ヤサコ、イサコ(水色)
私はイサコを飲みました。メロンソーダみたいなラムネみたいなポカリみたいな、
駄菓子屋に売ってそうなチープな味がしました。おいしい。
ちなみにイサコはすぐに売り切れたらしいです。イサコちゃん大人気な!

―第1部―
壇上の左から演出の平松禎史さん、監督の磯光雄さん、作画チーフの井上俊之さん
という並びでした。

○26話(最終話)の生コメンタリー。でも三人とも見入っててコメント少なかった(笑)
最終話はスケジュールがほんとにやばくて、作画の吉田健一さんと
押山清高さんに相当助けられた。
おじじがヤサコを抱き上げるシーンがありますが、
このおじじは押山さんの持ち味だとか。
4423とヤサコが話をしてるところは吉田さん。
ああ確かに!いわれてみれば4423が吉田顔してます。
「あなたのこと嫌いだった~」とヤサコとイサコが話してるシーンで、
キラキラしてるのは撮影さんの功績。
磯さんの指示なしでここまでやってくださったんだとか。
最後の桜のシーンは安藤雅司さん。
舞ってる桜はCGに見えるけど、磯さんが手で描いて
アフターエフェクトで増やしたものだとか。へぇへぇー!

追記:最後の京子が無言で頷くところで、
ふとお客さんを見回したら、「うん、ちー」って
こっそりやってるお客さんが二人くらいいて、
個人的にツボに入りましたw
(*DVD9巻特典のコンテで、ほんとにそう描いてあるんだけど、
最終的には没になってます)

○「古い空間のほうから来ました」とユーモアを交えながら
杉井ギサブローさん登場。大ベテランです。
生活芝居に感動。下手だと浮くけど、うまくて普通に見える。
気付かれにくいけどこれはすごいこと。
この芝居の方向性はどうやって決めたの?という質問に対して
(井上さん)本田(雄)さんの原画や修正に影響をうけた

○ここ10年のテレビアニメは劇場版でもないのに
原画で動かすことが多いという話になって、
磯さんが「本田君が言ってたんですけど、上海走りっていうのがあって、
(最近は海外に動画を出すことが多いんですが)
返ってくると走ってても上下動がないことが多い」というような話をしていました。
これを聞いて、ヱヴァ序の全記録全集の貞本さんの
「動画のレベルが落ちた」という話や
昔動画はクリエイティブな仕事だったという話が
私の頭の中で「そういうことだったのか」と繋がりました。

○オリジナルは敬遠されるという話になって、
(磯さん)アニメ業界っていうのは、マンガをアニメ化するために作られた業界
だから業界自体(オリジナルに)向いてない。
コイルの企画もどこに持っていっても門前払いで、制作は全滅。製作で歓迎された。

○ハラケンの髪が徐々に伸びてるのは本田さんの置き土産。
キャラデの人って作業に入る頃には、自分の作ったキャラ表に飽きて嫌になるものらしい。
で、作画監督も兼任してるといじりたくなるみたい。

―第2部―

左から駒大の山口浩さん、磯監督、批評家の東浩紀さんという並びでした。

○駒大の山口さん。こういうの→http://jp.youtube.com/watch?v=-xSrtvDMRPIとか
光学迷彩の映像を流しながら、コイル寄りの話というより自説を展開。
ARとかRMTとか専門用語連発でついていけない人多し。

○(磯さん)子供に向けて作ったら、学者にうけた。
実際に(コイルみたいなことが)実現できそうっていわれて困った。

○「三次元の物体をなぜわざわざメガネでレンダリングするのか?(そこは素通りすればいいじゃん)」「カメラはメガネを通した視点なのか?」などなかなかスルドいツッコミを入れる東さん。「アニメだから」とのらりくらりかわす磯さん。

○終盤、ミチコさん大暴れという構想もあったけど、
その大元であるヤサコイサコの罪が大きくなりすぎてしまうのでやめた。
ていうか逮捕される。

○子供の世界と大人の世界を明確に分けてたのに
終盤混ざってしまったという東さんの指摘に対して、
磯さんはおばちゃんと猫目は17歳で未成年だから、ギリギリ子供の世界に入れると
理論武装するも、ホントのところは“カンナが死んでる”という
なかなかヘビーな内情もあるわけで、
子供だけでは解決しきれないだろうという判断みたいです。

打ち合わせなしでやってたみたいだけど、3人とも
お互い十分に意思疎通がとれない感じがして
第二部は空中分解しかかってましたねー。

―第3部―
○第1部のお三方に加え演出の野村和也さん登場。
「猫目に似てるから」という理由でタンクトップ
着ただけの中途半端なコスプレでした。
着てきてねとお願いされたらしい。いい人そうでした。

○平松さん演出の10話を流す。
OP見たあと、早送りして問題のヤサコが缶を口に近付けつつ話すシーンに。
ここで口付けるか否かで磯さんと平松さんが揉めに揉めた。
(磯さん)ヤサコは目に見えるぶりっ子じゃなくて
見えるか見えないかのぶりっ子なんだ
(平松さん)でも缶に口付けてしゃべったほうがかわいいでしょ
(磯さん)わかってない
とまた揉めるw
その間にアシスタントの方が空き缶のシーンを何度も
巻き戻しては再生してるので余計おかしかったww
すぐ後のみんなのすてた缶がゴミ箱に入っていくシーン。
(缶が落ちる)作画の手間が減るように網じゃないのにしたら、
チェックがおわった後、こうなってたと。
平松さんによるとこの回の作監の向田隆さんがこういうのが好きなんだとか。
そして話を進めていくうちに、演出と作画監督がほとんど口きいてないという
衝撃の事実が明らかに。

○ヤサコが「やだ私ったら~」とソファーの上で照れてるシーン。
頬ブラシ以外で頬が赤くなるのはコイルの文法に反することだったらしく、
ここでもこだわる磯さん。ハイジですかと。
その後の京子のうんち!は昆虫を見るような目でうんち!なんだと力説。
うんち!は漫然といってるわけじゃなくて、ちゃんと全部意味があると、
10話グロスのガイナックスにまでコイル講義しに行ったらしい。

○ところどころ挟まれる
井上さんと磯さんの夫婦漫才が最高におもしろかった。
あれはテキスト化できないっす!
DVDコメンタリー付けたらよかったのに!私絶対買うよ!

○第一部で(最終回は前日納品だったという話に対して)
テレビアニメはこんなもんスよとうっかり口を滑らしてしまった磯さん。
終盤、司会に話を振られたNHKの製作委員会の方の逆襲です。
テレ東でも最近は原則二週間前納品。
10話過ぎたあたりのころから、一週間前納品になってきた。
で、スケジュールがやばくなってきて、
苦肉の策があの自由研究や総復習だったと。
で、その方が朝起きたら吐血してて、
病院にいったら胃潰瘍と診断されたとか。
この話に入りかけたとき、
あわててラッパ鳴らさないんですか?と聞く磯さんに対して
鳴らしませんよ!という製作さんたち。
(*製作のえらい人が客席の後方に控えてて、
NGなこと言いかけるとパフパフ鳴るラッパを鳴らすという趣向だった)
話を聞いてるうちに、どんどん小さくなってくスタッフさんたちが
針のむしろでおもしろかった。
しかし恨み節の長いこと長いこと。相当根に持っていらっしゃった模様。
手を出せないぶん余計やきもきするんでしょう。
待つのも楽じゃありません。
こういった方々にも支えられてアニメは
できるんだなーと思いました。お疲れ様でした。

○最後の質問コーナーで
磯爆発について尋ねたお客さんがいて、
考え込む磯さん、フォローするつもりが次第にヒートアップする井上さん、平松さん。
すげえ。このお三方の作画談義が聞けるなんて夢みたいじゃよ…と感動しました。
星野之宣のマンガの火山がルーツの一つみたいだけど、
安彦さんが巻き込み系の爆発をやりかけてたとか
王立宇宙軍での円形の庵野爆発とか
二転三転する話についていけず(感覚では理解できるんだけど文章にできません!)
現象ですとやや強引に井上さんがまとめました。
でも磯さんが動きに関しては「全部自分で考えた」みたいなこと
言っててこの人やっぱ天才だわと思った。

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個人的には生磯さんを拝見できたのがうれしかったです。
イベント前に時間があったので、
カフェでコイルのロマンアルバムを読んでたら、
第三部に出演されてた野村さんが
「(実際に会う前は)磯さん本人が都市伝説だったんですよ」と
本の中で言ってるのを読んで、言いえて絶妙だな!!と激しく頷きました。
私も同じように、生きる伝説というか、
エキセントリックな武勇伝の多い人だから、
どんな人なのかなー?と思って行ってみたら
なーんだ、案外普通の人じゃん!よかったよかった。
でも、三部に入ってOPコンテ全修の話やら俯瞰禁止令やら井上さんと言い合い
し始めた辺りから、やっぱり磯さんは磯さんだったと考えを改めました。
こだわりが半端ない。
そういう姿勢が作画や作品に反映されてるんだなぁとしみじみ感銘を受けました。
行ってよかったです。

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