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劇場版『空の境界』 第五章「矛盾螺旋」 感想

本日、新宿高島屋のテアトルタイムズスクエアで見てきました。
空の境界第五章『矛盾螺旋』の感想です。
ネタバレあります。

その前に一言。
ああもうほんと、月厨でよかったです。

えーっと、まず、

これすごくない!?

見てるときずっとこの言葉が頭を占めてました。
映像の魔力みたいなものを感じました。
一秒たりとも眼が離せない。
圧倒されました。傑作。
未来福音が売り切れてても超許す。
でもあんまりゆっくりしすぎないでね!<委託

作劇/
なんでこんなにやや興奮気味にオーバーに絶賛しているのかというと、
“時系列シャッフル”と“繰り返し”という要素がうまく
作品とからみあってるからです。

今作、矛盾螺旋は作品内の時系列がシャッフルされてます。
原作における俯瞰風景みたいな。
かといって、お話の意味やテーマが剥奪されてるわけではないし、
エンタメ要素も排除されてるわけじゃない。
伊達や酔狂、ましてや単なるかっこつけではない。
作品の意図に沿って、時間内にこの話を収めようとするなら、
最良の方法だったんじゃないかな。
お話としてちゃんと成立してるし、
意味なくシャッフルさせてるわけじゃなくて、
必然性を感じる作りになってるんです。
「矛盾螺旋」というお話そのものにシャッフルさせられてる感じ。
や、書いてて自分でも意味わかんないけど、
とにかくそうなんですよ!!
シャッフルという要素が、
作品と深い所でリンクしててほとほと感心した。
これはすごいと。これしかないと。

他にも同ポジションを始めとして、
繰り返し挿入されるドアの鍵を開ける手や、
渋谷駅前の様子、太極図のモチーフなどが、
無限に循環する小川マンションの一日に、
我々観客が取り込まれるような錯覚を与えてて、
うまく機能してるなと思いました。
これはぜひコンテが見たいけど、
分冊になりそうな勢いですよね…

こうして語ること自体野暮ってもんなので、
とにかく見てほしい。
今回の一連の映画化の中で一番期待し、また恐れていた
矛盾螺旋がまさか
ここまで昇華するとは思わなかった。
制作したufotableと平尾監督に足を向けて眠れません。
心から感謝したいです。

追記:忘れてた。
一目見て、率直に「モノノ怪みたい」って思ったんですよ。
(ある意味)化け猫も出てくるし(笑)
たぶん、カッティングでバシバシ次のシーンに移っていく作りが、
そう感じさせたんじゃないかと。

内容/

箇条書きで。

・ゼロマテ読んだ後なせいか、大輔兄さんが一瞬切嗣に見えました。

・今作の主人公、臙条巴。
見れば見るほど、衛宮士郎(笑)
空の境界は「後の~の原型である」みたいのが多くて、
きのこ作品のルーツを遡ってるようで楽しい。
昔住んでた家に帰ってきて、回想するシーンは思わず
うるっときた。なんだよー家族愛は卑怯だよー。
きのこ作品は本作もそうであるように「本物/偽物の相克」という
テーマが目立つけど、家族愛も隠れテーマな気がします。
カッキー(柿原徹也)が実にハマり役じゃった。

・赤ザコ、もといコルネリウス・アルバ。
もうおまえなにしに出てきたんだよって言うやられっぷりが
気の毒でおかしかったw
ほんとに愛おしい奴だなこいつ。
でも、アルバが魔術を行使するシーンは見れなかったのが
心残りです。

・相変わらず橙子さんの禅問答みたいなトークに耳が喜んだ。
もっと長ゼリが欲しい。ずっと聞いていたいです。
確かに、セリフとして実際に聞くと
「君が何を言ってるのかわからないよカ○ルくん」状態になるけど、
かっこいいからおっけー!!橙子さんかっこいいー!

・式が枕ザクザクしてるシーンはまさかほんとに
やってるとは思ってなかったので、笑った。
(原作だと巴の一人称なので「ザクザク音がするんですけど」
みたいな描写になってます)

・返す返すもぐろかった。
今までの空の境界で、最高のぐろさだった。
美術館の額縁の絵(背景描きじゃなくてたぶんセル描き)とか、
心臓鷲掴みとか本当の臙条家とか、
みててほんとに気持ち悪かった。
気持ち悪いものが進んで見たいわけじゃないけど、
こういうのをきちんと描写するから、
内面の高潔さや美しさが際立つんだろうな。
あと、音響の面で、タイムズスクエアはおススメです。
SEがリアルだった。ぐっちゃぐっちゃにしてやんよ。

・あとこれは余談なんですけど、
いかにも高島屋にいそうなふつうの
おばちゃんが見に来てて超驚きました。
なんていうの?
ファミリー向けの映画を見にきたはずの家族が
旧劇エヴァを見にきているような、
いたたまれなさを感じました。
男の人がいっぱいねーなんて話をされてるのが聞こえて、
男っていうかオタクの人がいっぱいなんだよ!と
心の中でつっこみました。
ポニョ見に行ったほうがまだいいよ!
わけわかんなくても宗助のかわいさに癒されるから!
空の境界って同好の人とひっそりわかちあうタイプの映画なんで、
つまらないと切り捨てられるのが怖くて、
感想が聞こえてくる前に早々と劇場を出ちゃいました。
おばちゃんおもしろがってくれたかな?くれてるといいな。

作画/
前情報通り、竹内哲也さんがかなり描いてる感じがしました。
パンフで監督の平尾さんも言及してるけど、
巴がちんぴらに追いかけられるシーンよかったわー。
ゆらゆらしててニヤニヤしました。
他にも、どこがどれとは指摘できないけれど、
それらしきところがちらちらと。
相当カット数描いたんじゃあ。
クレジットの表記も、一部コンテやってるわ
周りから一行空きだったり、
(アニメーターの中では)かなり待遇よかったです。
ちなみにパンフに竹内さんの原画が載ってます。
ちんぴらに蹴られてるところ。

平面猫のエフェクトは、先月(08/08)のNewtypeの記事から
察するに、国弘さんぽい。ただ時間が短くて、もったいなかった。
もうちょっと猫エフェクトを堪能したかったなー。
あと、相変わらず煙草の煙がいいアニメだった。

今までの感想リンク
1章 2章 3章 4章 5章 6章 7章

追記:DVD発売したので五章感想書き足しました。

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